篠宮龍三さん。
2010年4月、バハマにて水深115mに到達。(現アジア記録)
水深100mを体験したダイバーは、今のところ世界中で7人しかいないそうです。
ジャック・マイヨールでさえ、105m。
水深30mを超えると肺とウエットスーツは水圧で押しつぶされ浮力がなくなり、身体の重さでどんどん沈んでいくそうです。
それを、体験した7人の人は、『海に溶けていく』と表現しています。
その頃から身体はブラッドシフト(体内の血液が、手足の末端から、生命維持にかかわる脳や心臓に集まっていく現象。脳のなかでも生命維持の機能を果たす小脳に酸素と血液が集中していくので、苦しいという感覚がなくなっていく。感情を司る大脳とその周辺が休止することで思考が止まり、快不快の認識がなくなり苦しさは消えていく。)を起こし、深い瞑想状態に入っていく。。。のだそう。
音も光もない青い闇の世界に吸い込まれるように落ちていくのです。
ジャック・マイヨールは著書、「イルカと、海に還る日」で
『そこにはブルーしかない。上も下も左も右も、すべてが同じブルーに包まれる深海である。それを私たちはグランブルーと呼ぶ。太古の昔、人間の祖先が住んでいたであろう世界だ。』と書いていました。
映画『ル・グラン・ブルー』のジャックも、潜水の競技前には瞑想してヨガの呼吸法をやっていたよな。
ブラッドシフトを瞑想状態でつくれるのでしょうか?
篠宮龍三さんは、OneOcean〜海はひとつを自身のメッセージに掲げ、海洋保護を訴える様々なイベントをプロデュースしています。
去年の夏、
本を出版なさいました。
是非、
彼のブログも見てみてください!
『冬の時期の醍醐味はやはりクジラの歌を聴きながら深く潜ること。
クジラの歌を聞きながら大深度まで落ちていくと、
青い宇宙を遊泳しているような、深い瞑想に落ちていくような、
そんな心地がしてきます。
2分30秒の宇宙旅行。
クジラの歌とともに堪能してきました。』
なんてことが書いてあって、思わず息をとめてしまいますよ。
そして、115m記録を作ったダイブのことは、
こんな風に書いてありました。
さらにさらに、100mに成功した日には、
『もはや教科書もお手本もないので、こうすればうまくいくかな?と日々考えながらトライ&エラーを繰り返しています。うまくいったときは質問の答えが海から帰ってくるような感じでしょうか。本番はこれからですが、調整方法としては十分合格点だと思います。最後のパズルのピースがうまく見つかり、ぴたっと組合わさったような心地よさがあります。』
と。